YouTube に H.264 でアップロードして再エンコード回避は無理なんじゃないかな (今のところは?)

簡単なテストをしてみた。YouTubeエンコードされた MP4 ファイル (H.264 + AAC) をダウンロードし、それをアップロードして今度はそこから MP4 ファイルをダウンロードする。
結果は、みごとにエンコードしなおされてしまったのだった (2008-03-13 現在)。

$ ls -ltr
合計 35540
-rw-r--r-- 1 ******* ******* 19357697 2008-03-08 02:00 v3DG4vC0n5Q.mp4
-rw-r--r-- 1 ******* ******* 17030101 2008-03-13 18:27 kXCp51APAq4.mp4

FLV ファイルの場合は、あらかじめ 350 kbps 以下におさめておけば YouTube によるエンコードをほぼ回避できるけど*1、MP4 ファイルの場合は、YouTubeエンコードしないと制限内におさまらないかどうかの判定自体やってないんじゃないかな。少なくとも今のところは。
ファイル・サイズからしてちがうので、結果に疑いの余地はないけど、なんとなく "MPlayer を使って動画ファイルの情報を表示する - だらりな。" のスクリプトの出力も貼っておく。

$ mplayer-identify.sh v3DG4vC0n5Q.mp4 
ID_AUDIO_ID=0
ID_VIDEO_ID=1
ID_FILENAME=v3DG4vC0n5Q.mp4
ID_DEMUXER=mov
ID_VIDEO_FORMAT=avc1
ID_VIDEO_BITRATE=0
ID_VIDEO_WIDTH=480
ID_VIDEO_HEIGHT=360
ID_VIDEO_FPS=29.970
ID_VIDEO_ASPECT=0.0000
ID_AUDIO_FORMAT=mp4a
ID_AUDIO_BITRATE=125360
ID_AUDIO_RATE=44100
ID_AUDIO_NCH=2
ID_LENGTH=262.10
TOTAL_BITRATE: 590.849 kbps
$ mplayer-identify.sh kXCp51APAq4.mp4 
ID_AUDIO_ID=0
ID_VIDEO_ID=1
ID_FILENAME=kXCp51APAq4.mp4
ID_DEMUXER=mov
ID_VIDEO_FORMAT=avc1
ID_VIDEO_BITRATE=0
ID_VIDEO_WIDTH=480
ID_VIDEO_HEIGHT=360
ID_VIDEO_FPS=29.970
ID_VIDEO_ASPECT=0.0000
ID_AUDIO_FORMAT=mp4a
ID_AUDIO_BITRATE=125608
ID_AUDIO_RATE=44100
ID_AUDIO_NCH=2
ID_LENGTH=262.03
TOTAL_BITRATE: 519.944 kbps

微妙に音声ビットレートが上がってたりする (エンコードしなおされてるので音質は落ちてる)。
YouTube は、ユーザがアップロードしたオリジナル・ファイルを全部消さずに置いてて、新しいフォーマットを採用したらそれ用に全部エンコードしなおすっていうすさまじいことをやってるから、H.264 + AAC の場合、もしかしたらこのまま YouTube によるエンコードの回避は無理ってこともある気がする。いいからオリジナルのファイルをアップロードしておけ、エンコードはこっちで何度でもやってやるからと。
ユーザのほとんどが、制限内におさまるようローカルでエンコードしてからアップロードしてるってニコニコ動画の文化は、世界的に見ればまちがいなく異常。ニコニコ動画は、それを容易にするツールを無料で配布するって方向に進んだけど、YouTube のすさまじい力技のほうが、マスに対するアプローチとしてはやっぱり正統だと思うし……。

*1:他にも条件があるぽい。一度だけだけど全然だいじょうぶなはずのファイルをエンコードしなおされた。